テーブルに所狭しと並べられた料理は、未来だからといって特別変わった様には見えなかった。


肉や魚、そして海老に蟹、サラダの類い…2008年でもお馴染みの食材の数々だ。


結婚式に出てくるような伊勢海老にかぶりつきながら、子豚が満足そうに声を上げた。


「美味しいわ~この伊勢エビ♪未来でもこんなのあるのね~♪」


しかし、その子豚の言葉を聞いた凪が、少し申し訳なさそうに信じられない事を言い出した。


「あの…コブちゃん、
ごめんなさい…さすがに伊勢エビは高過ぎて買えなくて…
そのエビは『桜エビ』なの…」





「…は?」





子豚の目が、点になった。