…プスン………





「ありゃ……?」



大隈の構える鉄砲の先からは、不完全燃焼の情けない煙がひとつ。


「…何故こんなに湿気ているのだ……」



すると、しきりに首を傾げる悪代官達と相する
シチローの後ろからは、ひろきが申し訳なさそうに頭を掻きながら歩み出てこう言った。



「ごめんなさい♪
さっき、その箱の上に
ビールこぼしちゃった♪」





「…………………………………参りました……」





かくして、天下を揺るがす一大事に発展するやもしれなかったこの三人の悪巧みも、水戸の一行と森永探偵事務所の四人の活躍によって無事未遂に終わらせる事が出来たのである。



「かっかっかっ♪
これにて一件落着♪」