『鉄砲百丁の手配はもうすぐ出来ます。ですがお代官様、本当にそれで
上様のお命を頂戴するおつもりなんですか?』
『うむ…勿論だ。
警護の薄い鷹狩りの時を狙う!そして、上様亡き後は大隈様の手腕によより、我ら側の新たなる派閥で幕府を仕切るという訳だ』
シチローの差し出した
ケータイ画面のその中にはあの夜、代官の屋敷で撮影された悪代官と越後屋の密談風景がしっかりと映し出されていた。
それを見た時の悪代官達の驚きようといったら、それはもう!
「こ!これはなんという事」
まったく信じられないといった顔付きで、目を手のひらでゴシゴシと擦る越後屋と悪代官。
しかし、画面に映し出されているのは紛れもない自分達である。
「一体、何がどうなっているというのだ!」
遠山の金さんの桜吹雪ならばまだシラも切れるが、こんなリアルな動画を見せつけられればいくら悪代官達といえど、その事実を認めざるを得ない。
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