「しかしご隠居、これだけ荷物が多いと、どの箱に鉄砲が入っているのか分かりませんね……」


「確かに……困りましたなぁ、シチロー殿」



「フゥ~~~~」



そんな会話をしながら、二人は新しい煙草に火を点けていた。



一方、悪代官達は……




「それで越後屋、その鉄砲はどこにあるのじゃ?そちを疑う訳では無いが、この目でしかと確認せんとな♪」


「まあ、そんなに慌てないで♪鉄砲はすぐそこ、ほらっ、あの荷車の所ですよ……お?」


そう言って、船のそばにある荷車を笑顔で指差す越後屋だったが……




次の瞬間、その越後屋の笑顔が固まった。



「な!なんだ!あれは!」



百丁の鉄砲、そしてその弾丸である火薬が置かれている筈の荷車の上から、何やら煙が出ているではないか。



「何という事!」



血の気のひいた顔でお互いを見合わせた越後屋、悪代官、そして大目付は慌てて荷車の方へと走って行った。