「ほらっ!そこの!
遊んでねぇでさっさと運ばんか!」
現代とは違いフォークリフトなど無いこの時代の荷運び作業は、思いのほか重労働であった。
「うぇ~っ!こんなにたくさん運ぶのかよ……
こんな役やるんじゃなかった……」
日頃からこれといった運動もしていないシチローは、早くも音を上げている。
そして、もう一人……
「こんな年寄りをつかまえて、なんて非道い扱いを……」
そう言って溜め息をつく水戸のご隠居。
それはアンタが志願したんだろうが……
それにしても、今日は特別荷物が多い日のようだ。
整然と並ぶ木箱に入った荷物の数々……
鉄砲百丁は、果たしてこの中のどこに入っているのだろうか?
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