「アンタ!ここは江戸時代なのよ!『クゥちゃん』は無いでしょクゥちゃんは!」
「だって、あたし江戸時代の歌なんて知らないもん」
子豚は、暫く頭を抱えて考えていたが……やがて、ポンと胸を叩いてこう言った。
「わかったわ!ここは私1人でやるから、
アンタは隅っこで見てなさい♪」
「ええ~っ!もしかしてコブちゃん、日本舞踊とか習ってたの!スゴ~イ!」
尊敬の眼差しで子豚を見つめるひろき。
「まぁ~私くらいになるとね♪……じゃあ、ちょっと準備してくるわね♪」
そう言って子豚は、部屋の屏風の影へと姿を消した。
「お~い!早くせんか!何をやっておる!」
待ち切れなくなった越後屋が、座敷から声をかけてきた。
「は~~~い♪
ただいま♪」
♪テケテンテンテンテ~ン♪
「え~~♪毎度バカバカしい小話を一席♪」
「落語かよ……」
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