「はい♪3分経ったわ♪御隠居ど~ぞ♪」
おあずけを解かれた犬のように、急いでカップのフタを取る光圀。
なんとも良い匂いのしょうゆ風味の湯気が光圀の顎髭を伝って鼻腔を刺激する。
味噌汁とも雑炊とも違う、今まで味わった事の無い感覚である。
「では…いただきますぞ!」
ズルズル~ッ
「う!旨い!なんという旨さじゃ!」
2009年のスーパーの特売品だったカップラーメンは、見事に光圀の舌を唸らせた。
先程から、その様子をずっと見ていたてぃーだが、思い出したように呟いた。
「そう言えばある文献によると…『日本人で最初にラーメンを食したのは水戸光圀公である』って書いてあったけれど、
どうやらそれってコブちゃんのおかげみたいね……」
ホントかよ……
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