「ちょっと!メルモさん!
なんで私の体重が増えてるのよっ!一体、私に何したんだ~~っ!」


子豚は、えらい剣幕で
メルモのもとへ詰めよった。


「それは、子豚ちゃんが勝手に食ったんよ…
私は子豚ちゃんの枕元に食べ物置いただけだから♪」


メルモは、さも自分は悪くないという風に言い返す。


「うっっ………」


無意識のうちに自分がそんな事をしていたとは、夢にも思わなかった子豚は、言葉に詰まってしまった。


「それ、本当なの?
瀬川博士?」


凪が笑いをこらえながら、横にいた瀬川に真相を確かめた。


瀬川は、真剣な顔で眼鏡をずり上げながら答える。


「うむ……バーチャルRPGシステムと深層心理の関連性という意味において、子豚君のあの行動は実に興味深いものがあった…」


「博士♪もしよかったら博士の研究対象にコブちゃんこのまま未来に置いていきましょうか?
…ただし、『餌代』がだいぶかかりますけど♪」


「うるさいっ!シチロー!もう一個コブ増やしてやろうかっ!」






つい数時間前まで、
motherの脅威に震えていたとは思えない長閑な微笑ましい光景。


やはり、平和とは良いものである。