研究所にあるTVには、人類が機械軍に勝利した歴史的なこの日を祝う兵士や、世界中の人々の様子が何度となく映し出されていた。
「いや~しかし君達、
よくぞあのmotherを破壊し、この世界に戻って来てくれた。本当に、この時代の人類を代表して心から感謝するよ」
バーチャルRPGシステムの開発者である瀬川が、シチローに向かって労いの言葉を述べる。
シチローは、照れ笑いをして自分の頭を掻きながらその言葉を聞いていた。
「いやぁ~♪あんなに
ボッコボコにされて、
一時はどうなる事かと思いましたけどね♪」
バーチャルワールドで受けた傷は、あくまでバーチャルのもの…現実の体には、その影響は全く無い。
…はずなのだが…
「あれ…?オイラの頭にコブが出来てるぞ…?」
頭を掻いたその指先に感じるその膨らみは、まさしくコブであった。
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