「そうなんだよねー。まぁそこらへんは解釈の問題?あくまで噂だから適当な話を誰かがでっち上げたのかもしれないけど」


「えぇぇ…本当に効果があるの?そのおまじない」


「それは依乃が試して、確かめてみてよ」




 和音ちゃんはお茶目に笑って、そう言った。

 まぁ、和音ちゃんは付き合ってる人がいるし、おまじないをする必要はないもんね…。

 効果がなかったらなかったで、誰かの作り話ってことだし。


 やってみる分にはいいかな、と思いながら、私は和音ちゃんと他の話をして過ごした。




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 真っ暗な部屋のなか、私はベッドに座り込みながら、スマートフォンの画面を見つめる。

 01:59。

 その文字が、02:00に変わった瞬間、私はスマートフォンの電源ボタンを押して、ベッドに伏せた。




「ナキタマさま ナキタマさま」