混乱している間も、足の裏に冷たい床の感触がして、私の体はクローゼットへ向かって歩いていく。

　クローゼットの前までくると、私の腕は制服を取り出して、パジャマを脱ぎ始めた。


　ど、どうして？私、着替えようとなんてしてないのに…！


　制服を着る手を止めようとしても、体は全然言うことを聞かずに、Ｙシャツのボタンを閉めて、スカートを履く。


　もう、なんなのこれ…。


　体が無意識に、学校へ行く支度をしてる？

　そんなに学校へ行きたいと思う予定なんて、今日はなかったと思うんだけど…。

　ひとまず、動くまま、体の好きにさせていると、私の体はリュックを持って部屋を出た。



　やっぱり、学校に行く気満々。

　でもまだご飯も食べてないし、顔も洗ってないし…。


　なんて思っていると、私の体は洗面所に向かって、顔を洗い始めた。

　タオルで顔を拭くと、鏡に向かって、私は微笑む。

　いつも通りの自分の顔。