「それに、佐々木さんには寝坊しないおまじない、必要ないんじゃない？いつもこれくらいの時間に来てるし、遅刻とかしないと思うけど」
「えっ。えぇと、その、実は毎日ギリギリに起きてて、おまじないにも頼りたいくらいで…っ」
運命の人と結ばれるおまじないをしたってバレるよりは、そんなうそでもついた方がまし！
「そうだったんだ。そんなふうには見えなかった。…なんか、佐々木さんってかわいいね」
「っ！？」
「あ、ごめん、変な意味じゃなくて。女子っておまじないとか好きだし、佐々木さん、女の子っぽいなってあらためて思ったというか」
「え、あ、う…っ」
「俺も、たまに寝坊するときあるからさ。今度、寝坊しないおまじない教えてよ」
