わたしたちは、お互い裸になり布団の中で抱き締め合った。

すると、黒木さんは「何だか、不思議な気持ちになってきました。」と言い、わたしに覆い被さり、そっと額に口付けた。

「くる実さん、大丈夫ですか?」

緊張のあまり身体に力が入っているわたしに、黒木さんは心配そうに言った。

緊張するのもそのはず。
わたしは経験はあるものの、その経験は同じ年代の人たちよりもかなり少ない方だからだ。

わたしが「大丈夫です。」と言うと、黒木さんは優しく微笑み、そっとわたしを抱き締めた。
そして黒木さんは「くる実さん、愛しています。」と言うと、まるでどのように行為をするのか知っているかのように、激しくも優しくわたしを抱いた。

わたしの声が漏れると「大丈夫ですか?」と気を遣いながら、優しく動き、時折今までにないくらいの熱い口付けを交わし、わたしの心と身体を満たしてくれた。

愛されるって、こうゆうことなんだ。

初めてそう思わせてくれたのが、黒木さんだった。

わたしは黒木さんの首に腕を回し、幸せな声を上げた。
そして、お互い見つめ合いながら果てたのだった。