青白い顔の少年が爪を立て、 トントントンと、一秒間に二回のペースで机を叩いている。 この世のすべてに絶望したような面持ちの少年。 精悍な顔つきの若手刑事と無精ひげを生やしたぶっきらぼうな刑事から執拗な尋問を受けているけど、 とても十六歳とは思えない達観した態度で相手をいらだたせている。 『俺がやりました。……こう言えばいい?』 一切の感情を取り払ったセリフ。 わたしは、ごくりと意味もなくのどを鳴らした。