【帰宅なう。彼女とのご飯会楽しんで】
学校から帰って直ぐにスマホを取り出し、嫌味も込めてそんなメッセージ篠宮に送り付けた
その後すぐに【拗ねないの!明日は放課後籃ちゃんが俺を独り占めしていーよ?】なんて返信が帰ってきたので、
【ご機嫌取り、お疲れ様です】
っと返してスマホを片付けた。そんな風に熱心にスマホでやり取りをしていたせいで気が付かなかった。いや…気付けなかった。
「……籃、テスト結果はどうだった?」
父親が既に帰ってきていたことに、全く気付けなかったんだ。完全に油断していた。どうしよう…まだ何の言い訳も考えてないのにっ、
「……籃、テスト結果は?」
そもそも…私のテストの結果なんてそんなに気になる?いつも私の事なんて視界にも入れないくせに、順位付けされたときだけ気にかけてくるなんて…本当に親なのかと問いたくなる。
どうせバレる、と開き直り…成績表をカバンから取り出すと…素早くそれを私の手の中から奪った父親はそれを視界に入れるなり眉にシワを寄せる
───怒られる、
っと思った時には既に、パァンっと頬を打たれていた。