『……篠宮ってバカなんだ』

「いや、本気出してないだけ!本気出したら余裕でトップテン入りよ?」



どーだか、っとしらけた目を向けながらも…今日家に帰った時の父親のことを思うと気持ちが全然晴れない。




「あー…そうだ、籃ちゃんごめん。俺今日一緒に帰れねぇんだ」



別にいつも約束している訳では無いけど…毎日のように一緒だったから、ちょっとだけ寂しいなんて思ってしまう。




「今日は志帆の家族とメシ食う日だから。放課後、志帆と一緒に帰んなきゃなんだよね…ああ憂鬱だなぁー…籃ちゃんとメシ食いたいなぁ」




家族ぐるみで仲良いってこと?いや、仲は良くないのかな?だって志帆さんのお父さんに半強制的に志帆さんの面倒を見るように言われてるんだもんね、、




……この話に深入りすると、篠宮の機嫌が悪くなるのは分かっているので触れないでおこう




『分かった、一人で帰る』


「家ついたら連絡してよ?絶対ね?」



お前は彼氏か?っと言いかけたけど、口にするのをやめて篠宮から目をそらす。なんだかんだ志帆さんを大事にしている篠宮は…少なからず彼女に対して好意があったりするのかな?




なんて、そんなこと聞けるわけがないんだけど