それから少しして──…


中間テストの結果が返ってきた時、自分の成績を見て胃がキリキリと痛んだ。帰りたくない…この成績を見せれば父親が激怒することは分かりきっている。



"この家から出ていけ"っと、言われることは間違いない。が…実際に家出をしようものなら警察に通報されて捜索願を出されるというのがオチなのでそんなバカなことはしない。




過去に二度、それで警察のお世話になったことがある。どちらも家に帰ってから物凄く怒られて頬を思い切り叩かれたのをよく覚えている





──…嗚呼、憂鬱だ。




「…うわ、籃ちゃんの成績やっば!学年で12位ってマジ?!頭までいいって…ハンパねぇ、」




休み時間に教室に来て隣の席で居座っていた篠宮が…私の成績表を覗き込んで12位の私をべた褒めしてくれる。…素直に嬉しい。



『12位じゃダメだよ。3位以内に入らないとウチの家では落ちこぼれ扱い』


「…は?!なにそれ?!じゃあ学年順位3桁の俺は人間扱いすらしてもらえないってこと?」




グシャグシャに丸められた成績表をポケットから取り出した篠宮。順位のところに"294位"と書かれてある。