「ってかさ、藍ちゃんって中学どこ?藍ちゃんに辛い思いをさせた奴全員、シメてくる」


『そーいうの、やめて。もういいからっ』


「良くねぇだろ。今でもそいつらに会ったら嫌なこと思い出すんだろ?そんな奴らが平然と生きてることに反吐が出る、懲らしめてやらないと」


『いいんだって、お願い何もしないで』




もう関わりたくないんだ。怖い、二度と会いたくない…思い出したくもない。




「……まぁ、いいよ。藍ちゃんが言わなくてもいくらでも調べられる」


『篠宮っ!』


「悪いけど俺、このままにするつもりないから。先に言っとくね?必ず全員見つけ出して痛い目にあわせてやる」


『なんでっ、』


「なんで?藍ちゃん…やられたらやり返す、いつもの"藍ちゃん理論"はどーしたの?俺の可愛い可愛い藍ちゃんを傷つけた奴らに制裁を下すのは当然のことだろ。二度と藍ちゃんの前に姿を見せられないよーに、黙らせておかないと」





最後、低い声でそう言った篠宮に、背筋がゾクッとした。─…本気だ、この人。




「っま、藍ちゃんが気にすることじゃない。言いたくない話を…俺に聞かせてくれてありがとう。絶対に助けてやるからもう泣かなくていいよ」



あぁ…どうしよう。

仮にも篠宮には彼女が居るのに。



どんどん好きになってしまう。