「……別れねぇよ、俺は志帆とは別れない」



ほらね、心臓がズキンって痛い。なんともない…どーでもいい男子が相手ならきっとこんな風に胸を痛めることはない。




『………別れて、』


「ごめん、藍ちゃんの頼みでも聞けない」


『……別れてってば』


「別れない。この話は終わり…もう黙って」


『別れてよ、彼女とっ』


「─黙れよっ!無理だって言ってんだろーが」



ガンッ…っと、篠宮が近くの机を蹴り飛ばして…その勢いが凄まじくて部屋の端の方まで吹っ飛んで行った




───怖いっ、



『そんな、大声出さなくても…いいじゃん』


「…藍ちゃんが、余計なこと言うから」



自分もやり過ぎたの思ったのか…少し私から離れて、倒れてしまった机を元の位置に戻して、




「……ごめん、言いすぎた」



って、私に謝った篠宮を見て確信する。




───私、篠宮のことが好きだ