「また約束破って…人を叩いた罰。約束を守れない藍ちゃんにはお仕置が必要でしょ?」



トンっと、肩を押されて壁に背中を打ち付けたとき、すぐ側に手をつかれて逃げ道を奪われる




──…壁、ドン。



「俺がちょっと居なくなった隙に、俺の嫌いな奴にキスされてるとか…心配でどーにかなりそうなんだけど─…ねぇ、藍ちゃんのこと…縛ってもいいかな?」





………縛る、とは?




「藍ちゃんは俺の友達でしょ?俺以外の男に懐くのは禁止─…って、縛ってもいい?今後俺以外の男と仲良くしてる姿をみたらその場でキスする」


『…っは?!何言ってんの、そんなこと』


「されたくねぇなら、俺以外の男と二人きりになんて二度となるんじゃねーよ…分かった?」





たまに現れるオラオラ篠宮。奴に逆らっても負けるのは分かっているので黙って首を縦に振るしかない。




「ん、いい子だね藍ちゃん…とりあえずもう一回キスしてもいい?」



『……は?無理に決まってんでしょ、やめて』


「ええー…藍ちゃんのキス気持ち良かったのになぁ…全然足りねぇのになぁ」




変態篠宮の発言を無視して歩き出すと、後ろから慌てて着いてくる篠宮。




──…キス、シちゃった


これ、一応…ファーストキスなんだけど、うるさそうだから黙っておこう。