「俺は藍ちゃんに言えないことがあるけど…藍ちゃんには隠し事をされたくない」


『……勝手だね』


「だね、俺もそう思う。でも仕方なく無い?だって気になるし…俺が解決出来ることならしてやりたいって思うじゃん?」


『お節介な友達だね。』


「本当にね、でも嫌いじゃないでしょ?」



──自惚れるな、このイカれナルシスト野郎。



ムカついたので、篠宮の胸の辺りに思い切り頭突きをかましてやった。




「痛ってぇ!今日も藍ちゃんの愛の攻撃、いただきましたっ!すげー効く。」


『……何か分かんないけどキモい』


「うん、そーいう冷たいところも可愛ーよ」


『もう、うるさいっ!っていうか絶対5分は経ってる!もう離れてっ!』



篠宮の身体を押して距離をとる。意外にも奴の腕の中の居心地が良くて長居してしまったことを少し後悔する。



──…離れると、ほんの少し寂しい