「………ん?なに?6組ってクラス全員で一人をハメたりする、ヤバいクラスなわけ?」
───なんて?
先程、廊下で別れたはずの男が…何故か私の後ろから同じように教室に入ってきて…みんなに聞こえるような声でとんでもない発言をしてくれた
『ちょ、ちょっと…何言って、』
「俺の友達、泣かせた奴は─…全員ぶっ殺す」
いや…ぶっ殺すって、、何を非現実的なことを─…
彼が"友達"と言って、私の頭の上にポン…っと手を乗せた瞬間─…
「っあ…麻斗《あざと》くんのっ、友達っ?!」
「うわっ…知らなかった、、どうしようっ」
クラスメイトたちが驚きの声をあげる
っていうか、
──…あざとくん?
って、本名?!っえ"あざとい"からそんなあだ名で呼ばれてるだけ?!
その時、、
ドンッ─…って、"麻斗くん"が近くの壁に拳を叩きつけると…その衝撃で破片がパラパラと床に落ちた
……いや、何してんのこの人。物に当たるなよ、サイテーかよ。
「これで少しは居心地、良くなるんじゃない?それでもダメなら…俺のクラスに入れて貰えるように学校に掛け合ってやろーか?」
どういうことっ?!逆にこちらが器物損壊罪で訴えてやろうか?
『い…いらないっ、余計なことしないで、』
「はい、ストーップ。二人きりの時ならいいけど…他に人がいる時に"暴力"は禁止。」
頼んでもいないのに、余計なことをしようとする彼に─…グーパンチをおみまいしてやろうと握った拳を先に掴まれてしまった。反射神経…すごいな。
「知らないみたいだから教えてあげる…俺のことを殴っていい人間って…限られてるんだよ。だから…他の人間が居るところで俺に手を出すのはダメ。分かった?」
───全然、分かんない。