「藍ちゃん、あの父親のことが怖いの?」
『…篠宮には関係ない。』
「関係無くない。俺の指を握ってる藍ちゃんの手、震えてた。俺に"助けて"って言ってるみたいだった、放っておけるわけ無い─…藍は俺の、友達だから。」
………助けて欲しいなんて、言ってない
っていうか、、
『勝手に呼び捨てで呼ばないでよ。馴れ馴れしいな…そこまで仲良くないから』
「でたぁ…藍ちゃんの突発性、関係ないことを発言してしまう病!!!ブレないね、藍ちゃん今日も可愛いよ、ほんと」
『ウザい、うるさい、もう帰って!』
今度こそ別れようと、篠宮に背を向けた時、、
後ろから腕を掴まれて─…
「このままじゃ、眠れそうにないから…5秒だけ、抱き締めてもいい?」
『……は?無理に決まって、』
「はい、ざんねーんっ!藍ちゃん、捕まえた」
ギューっと力いっぱい抱き締められて嫌なはずなのに突き飛ばすことができない私は、この男以上に…ウザくてあざとい女なのかもしれない