「……いや、それは無理でしょ。だって気になるし。気になって寝れないよ、俺。明日寝不足の中バイク乗って登校中に事故にでもあったらどーするの?藍ちゃん、俺に生きてて欲しいならこのまま一緒にお家の人に挨拶させて」



………なんだコイツ、ウザい、あざといっ



っていうか、いまなんて言った?




『っえ…篠宮って自転車通学じゃないの?あれも嘘だったの?!』


「……ねぇ藍ちゃん、いまその話し必要?」




コイツっ…マジで嘘つき男だな。信用できない




「俺、二輪車通学ってちゃんと言ったし…勝手にチャリ通だと勘違いしたのは藍ちゃんだよ」


『二輪車って言われたら、普通自転車通学だと思うじゃんっ!』


「いや、俺の通学手段なんて今どうでもいいからっ!とにかく一緒に帰ろうっ、」




篠宮は私の腕を掴み、半ば強制的に私の家へと足を進める。ほんとお節介なやつだな。



『家、帰っても間宮さんしか居ないよ?』


「……だから?他に居ないなら間宮さんに謝罪する。藍ちゃんの可愛い顔にケガさせて、何もしないなんてありえない」


『間宮さんとか馴れ馴れしく呼ばないで』


「……それ、重要なこと?」



私がどれだけ"要らない"と言っても、この男はどこまでも着いてくるだろうと思ったから…観念して家までの距離を篠宮と一緒に歩いた




─…が、それは間違いだったみたいで。