変な気をつかったのか、家から少し離れたところにあるコンビニに停車したバイク。



「さすがに藍ちゃんちの前までこれで行くのはマズいでしょっ」



そう言ってバイクのミラーで乱れたヘアスタイルを直している篠宮。─…何してんの?




「ちゃんと、藍ちゃんのご家族に挨拶しないとね。ケガさせたし、帰り遅くなったし。」




………責任ってやつですか?




『そーいうの、要らない。大丈夫だからこのまま帰って…送ってくれてありがとう』


「そーいうわけには、いかない。」


『篠宮さぁ、私の家…入ったんでしょ?家にあがって私を待ってたって、言ってたじゃん』


「……入ったけどっ、」


『おかしいって、思ったんだよね?じゃあ何も聞かないで。篠宮が私に知って欲しくないことがあるのと同じで─…私にも、言いたくないことはある』




そう言うと篠宮が黙るって分かってた。だからわざわざ先程の篠宮の話しを出して"これ以上首を突っ込むな"と釘を刺したわけだけど、、