バンッ…っと、椅子の背もたれを力いっぱい叩いて─…とても怖い顔で私を睨みつける




「お前に何が分かる?俺たちの何を知ってる?何も知らねぇくせに、偉そうに文句ばっか言ってんじゃねぇよっ!!」




───こわいっ、



何この人、だれっ…?




『ご、ごめっ…』


「──は?なに…謝るくらいなら最初から、余計なこと言うんじゃねぇよ。今後一切、俺とアイツのことに口出しすんな─…分かった?」



黙って頷いてみせると…篠宮は私から目を逸らし…ちょうど停車したバスを、そのまま降りて行ってしまった。





『………なんなのっ、』




訳わかんないっ、何アイツ。




私…余計なこと言ったのかな…?言いすぎた?いやでも謝ったし、、




突然マジギレされてそのまま別れてしまった篠宮に対して…罪悪感のようなものを抱いたまま一人で乗るバスは─…いつもよりとても長く感じた。