「藍ちゃんのっ…お箸で…卵焼きっ!!」



急に口元を覆って、目をうるうるさせ始めた篠宮を無視して、自分もお弁当を食べ始める




「藍ちゃんのっ!お箸っ、」


『うるさい…』



唐揚げを篠宮の口に追加で押し込むと、モグモグとそれを食べながら笑っている。…キモイな




「藍ちゃんと麻斗くんって、仲良しだね!」


「カップルみたい…可愛いっ!」


「……あれ?篠宮くん彼女居なかったっけ?」


「あー…確か、三組のっ、」




───彼女、

っというワードが飛び出した瞬間、、




「しぃーーっ!藍ちゃんには内緒っ!!!」



って、アホなんか?丸聞こえですけど。




『へぇ…篠宮って、彼女居たんだ』



残りの唐揚げにお箸をグサッと突き刺して…串刺しにしてからそれを口の中に放り込む




「ら、藍ちゃん?なんか、怒ってる?」




─…は?私が?なんで怒るの?被害妄想の激しい自意識過剰ナルシストめ。滅びろ。