「……痛ってぇな、、」
『勝手に触るのやめてって、言った』
機嫌を損ねたみたいに睨んでくる篠宮を、こちらも睨み返した。
「藍ちゃんさ…何でそんな攻撃的なの?相手が俺じゃなかったら普通に殴り返されてるよ?」
『別に…怖いって思わない。殴られたらまた殴りかえっ、』
「藍ちゃんっ…怒るよ?」
ヘラヘラしている人間に急に怖い顔をされるとなんだか調子が狂う。何も言い返せなくなる。
「すぐに手ぇ出すの、禁止。自分から敵を作るようなことはやめろ」
『そんなこと、アンタに言われたくない』
「じゃあ友達第一号として、言わせてもらう。心配だから、、暴力はやめてよ…藍ちゃん」
今度は目をうるうるさせて、私に頼み込んでくる麻斗。マジであざといな…なんだコイツ。
『……………考えとく』
クソがっ、そんな可愛い顔で言われたらもう何も言えないじゃないか。