『─…知らないっ!それはそっちの都合でしょ、別に知りたくないし勝手に自分たちで話し合って解決して!私はただ志帆さんと話が、』
「分かった分かった。じゃあこうしよう…とりあえず麻斗を志帆の父親の呪縛から解放しよう」
──…は?っえ、この人なんなの?
「ちょ、ちょっと…日向くん、何言って、」
「志帆も…好きで麻斗と付き合ってた訳じゃねぇんだろ?悪いな、俺勘違いしてて…今まで冷たく当たってごめん。」
「いや…それはいいんだけどっ…どうして日向くんが私たちのことに口出しするの?」
「どうしてって─…麻斗は俺の仲間だから。」
………仲間?友達じゃなくて?
え…なに、仲間って…友達でしょ?
「俺と麻斗、遊佐と勇牙は─…仲間だった。高校に入ったら…四人でチームを作るつもりだった。それが叶わなかったのは勇牙が居なくなったからだけじゃない。麻斗と遊佐が勇牙の事件で疎遠になって…バラバラになったから、」
チーム…?待って、なに?
この人は一体さっきからなんの話しをっ、
「そーいうこと?疎遠になったから…各々バラバラのチームで総長さんをしてるってこと?」
「プライドの高い奴らだからね。先に遊佐が勝手にどっかのチームの総長になって…麻斗はそれに対抗して自分でチームを作ったんだ。人当たりのいい麻斗のことを慕ってるやつって多かったし…喧嘩も強いしね」
ちょっと待って─…総長さんって…何?
──…篠宮は総長さんなの?