「……前に話したけど、籃ちゃん信じてくれなかったから」


『だから何？なんの話し？』


「俺ね、実は─…」




篠宮が口を開いた時、スマホの着信音が響き渡った。私のスマホを篠宮によって遠くに投げられたので…私のモノではない。




「……ごめん、志帆からだ」




篠宮は画面を私に見せてから、その場でスマホを耳に押し当てる




「──はい。あー…いま外にいる。うん…黙って出ていって、ごめん…」



どうやら篠宮は志帆さんの家を黙って飛び出したらしい。それ程までに私のことを優先してくれたことは素直に…嬉しい。




「……うん、お父さんにはまた俺からちゃんと謝罪しに行くから、、」




……そーなんだ。



「あぁ…じゃあまた、明日」



スマホを片付けた篠宮は再び私と目を合わせ…ニッコリと、笑顔を向けてくる。




「とりあえず籃ちゃん、俺ん家行こうか」



──…は？！