「─…迷ってんのはソレが"間違い"だって分かってるから」


……え?


「って、昔俺もある人に言われたことがある。籃ちゃん…一緒に帰ろう?俺も一緒に行くからさ?んで、父親に会わせてよ…やっぱあのオッサンには文句言わねぇと気が済まねぇ」



『なんでっ、』



「籃ちゃんが望むなら、いつでも俺が連れ出してあげる。俺が逃げ道になってやるから…その前にちゃんと向き合おう」




──…逃げ道、



「生きる意味が分からない?なら俺の為に生きてよ─…言っただろ?守るって、約束したじゃん…ん?もしかして三回のキスじゃ足りなかった?追加の願掛けって名目であと三回足しとく?」




しのみやっ…



もう無理だよ、抑えきれない。だってこんなにも胸が苦しい…こんなにもっ、






『──…好き、』


「……籃ちゃん、」


『好きだよっ…そんなこと言われて、好きになるなって言う方が、無理だよっ!』





ルールを破ってしまった。まだ言わないでって言われてたのに…我慢できなかった。




──…私は篠宮のことが好き。


もう、隠したりしないっ、、