それからあとも教育に関する関心はどんどん高まっていき、それは6年生になっても変わらなかった。
それだけでなく、自分の胸の内にとどめておくのが難しくなった。
思い切ってお母さんに話してみた。
「いいわね。貴真心に合っているかもしれないね。本を読むのが大好きだし、優しい気持ちを持っているからピッタリかもしれないわね」
あっさり賛成してくれた。
嬉しかったが、ちょっと褒められすぎのように思ったので、少し恥ずかしくなった。
でもそんなことを気にする様子もなく、「そうだ」と言って、お母さんが何かを思い出したような表情になった。
「あの子たちに教えてみたら?」
「あの子たちって……」
何を言っているのかさっぱりわからなかったので首を傾げてしまった。
すると、お母さんの口から三人の名前が飛び出してきた。
三文字悪ガキ隊の名前だった。
「でも……」
やってみたい気持ちは強かったが、三人が逃げ出す姿しか思い浮かばなかった。
勉強の「べ」の字を言った瞬間、嫌な顔をして走り出すに違いないのだ。
そんなことになったら大変だ。
嫌われたら取り返しがつかない。
大切な友達を無くすわけにはいかないのだ。
一生友達でいたいのにそれを壊すことはしたくなかった。
でも、お母さんの言ったことに心を動かされているのも事実だった。
どうしたらいいんだろう……、
答えが見つからなくて困っていたら、お母さんが顔を近づけてきた。
「あの子たちに教えるのは難しい?」
「うん。というか、嫌われたらイヤだし」
「そっか~、大事な友達だからね」
「そう。っていうか、恩人だから」
「なるほどね。恩人か~」
そこで話が切れた。
お母さんは何かを考えているようだった。
わたしが黙って見つめていると、何かが閃いたのか、急に明るい表情になって顔を近づけてきた。
「その子たちの興味のあることから始めてみたらど~お?」
「興味のあること?」
「そう。三人とも運動が得意なんでしょ。そのことを話題にするのよ。そうすれば興味を持ってくれるんじゃないかな」
「うん、そうかもしれないけど……、でも、どうやってやればいいの?」
「それはね、」
言いかけて口を閉じた。
どうしたのかと思っていたら、ニコッと笑って肩を掴まれた。
そして、「自分でよく考えてみて」とだけ言って夕食を作り始めた。
わたしはなんか取り残されたような気持ちになったが、これ以上お母さんに頼るべきではないという気もしていた。
それだけでなく、自分の胸の内にとどめておくのが難しくなった。
思い切ってお母さんに話してみた。
「いいわね。貴真心に合っているかもしれないね。本を読むのが大好きだし、優しい気持ちを持っているからピッタリかもしれないわね」
あっさり賛成してくれた。
嬉しかったが、ちょっと褒められすぎのように思ったので、少し恥ずかしくなった。
でもそんなことを気にする様子もなく、「そうだ」と言って、お母さんが何かを思い出したような表情になった。
「あの子たちに教えてみたら?」
「あの子たちって……」
何を言っているのかさっぱりわからなかったので首を傾げてしまった。
すると、お母さんの口から三人の名前が飛び出してきた。
三文字悪ガキ隊の名前だった。
「でも……」
やってみたい気持ちは強かったが、三人が逃げ出す姿しか思い浮かばなかった。
勉強の「べ」の字を言った瞬間、嫌な顔をして走り出すに違いないのだ。
そんなことになったら大変だ。
嫌われたら取り返しがつかない。
大切な友達を無くすわけにはいかないのだ。
一生友達でいたいのにそれを壊すことはしたくなかった。
でも、お母さんの言ったことに心を動かされているのも事実だった。
どうしたらいいんだろう……、
答えが見つからなくて困っていたら、お母さんが顔を近づけてきた。
「あの子たちに教えるのは難しい?」
「うん。というか、嫌われたらイヤだし」
「そっか~、大事な友達だからね」
「そう。っていうか、恩人だから」
「なるほどね。恩人か~」
そこで話が切れた。
お母さんは何かを考えているようだった。
わたしが黙って見つめていると、何かが閃いたのか、急に明るい表情になって顔を近づけてきた。
「その子たちの興味のあることから始めてみたらど~お?」
「興味のあること?」
「そう。三人とも運動が得意なんでしょ。そのことを話題にするのよ。そうすれば興味を持ってくれるんじゃないかな」
「うん、そうかもしれないけど……、でも、どうやってやればいいの?」
「それはね、」
言いかけて口を閉じた。
どうしたのかと思っていたら、ニコッと笑って肩を掴まれた。
そして、「自分でよく考えてみて」とだけ言って夕食を作り始めた。
わたしはなんか取り残されたような気持ちになったが、これ以上お母さんに頼るべきではないという気もしていた。