放課後いつものように友達と別れ、曲がり角を曲がると蒼井さんが壁に寄りかかって立っていた。


「…付き纏わないでください。ストーカーですか」

「そういう言葉は覚えてんのか」


ちゃんとお前の為に配慮してやってるだろうというのが彼の言い分で周りに変に思われないようにしているんだとのほほんとしている。

そもそもここは校門からすぐ近くなわけで先程からここを通る人にチラチラ見られて意味がない。

どうせマンションの場所もバレているし、このまま振り払って逃げたとしても意味がないのでそのまま歩き出した。
今朝と同様特に話す事なく蒼井さんは私の少し後ろを歩いている。


いつまでこれが続くんだろうとため息をついた時だった。



「てめぇ!!いい加減うぜぇんだよ死ね!!」



突然そんな怒号が聞こえてきて心底驚いた。
その声は数歩先の路地裏から聞こえてきたもので、チラッと覗くとそこには5.6人の男の人がいた。