「わぁー、感動するー!」

「わかりますっ! キレイです!」



花火が華やかに夜空を彩る様子を。

ふたりで見つめては。

キレイだねって。

すごいねって。

ありきたりな感想を言い合って。

だけど、確実にふたりとも感動していて。

そのことがお互いにわかっていて。



……嬉しかった。



(私、この先もずっと恭介くんの隣にいられるといいのになぁ)



同じものを見て。

同じように感動できることは。

実は、奇跡みたいなことで。

泣きたくなるくらいに尊いんだって。

私、気づけたんだよ。



他の誰でもない。

恭介くんのおかげで。





(この想いを伝えたい)



もう私だけでは抱えきれない。

この大きな恋心は。

一秒、一秒膨れていくから。



(恭介くん、受けとめてくれる?)




……まだ、素直な気持ちを伝えることに不安はある。

だけど。

恭介くんの前では。

私、正直でいたい。