「優里亜ちゃん、教室のゲームの当番って何時だった?」
「あ、そっか」
と、優里亜ちゃんはスマートフォンを操作した。
「私は四班だから、お昼前だ。11時には教室に戻らなくちゃ。美春は?」
「私、六班だから、2時頃」
「そっか。当番には間に合うようにしなくちゃだよね。あーぁ、当番が一緒だったら良かったのにねー」
優里亜ちゃんに頷き、全校生徒に配られた校内のイベントマップを見る。
何が見たいかな。
何が食べたいかな。
優里亜ちゃんはどうかな?
「ねぇ、私、体育館のダンスコンテストが見たいかも」
同じようにイベントマップに視線を落としていた優里亜ちゃんがそう言って、私達は体育館に向かった。
ダンスコンテストは10時から11時半までで、熱心に見ていた優里亜ちゃんのほうが残念ながら当番の時間が来てしまった。
「美春は見てていいからね。また教室前で待ち合わせしよう。ふたりでお昼食べようね」
と、優里亜ちゃんが去って行った。