(ふたりと友達でいられて、良かった)



そう思って、私も笑ってしまったら、
「いや、今ので美春が笑うと複雑だわー」
と、章二くん。



三人でケラケラ笑う。




スマートフォンが震えた。

画面を見ると、恭介くんからの新着メッセージのお知らせが表示されている。



《放課後って時間ある?

もし良かったら買い物に付き合ってほしいんだけど、ダメかな?》



私は嬉しくなって、思わず顔がほころぶ。

でもすぐにハッと気づいて、顔の筋肉を引き締めた。



「……いや、その顔バッチリ見たからな」
と、章二くん。



「あの先輩?」



優里亜ちゃんに尋ねられて頷く。

すると、
「気ぃつかうなよな。オレ、美春が思っているよりだいぶタフだから」
と、章二くんが私の肩を軽く小突いてから、
「あ〜ぁ、部活に青春捧げよーっと」
なんて言って、自分の席に戻って行った。



「……あとでフォローしとくから、大丈夫だよ」



優里亜ちゃんが優しく微笑んでくれる。