「……!」
「何なに〜? あの先輩から?」
と、優里亜ちゃんがニコニコしている。
恭介くんからのメッセージの着信のお知らせが、ロック画面に表示されている。
それだけで、心が踊って、顔がほころぶ。
「早く読んでみたら?」
と、むすっとした章二くんが言う。
頷いて、スマートフォンを操作してメッセージを読む。
《次の土曜日にもしも時間があれば、一緒に映画館に行かない?》
「…………映画、館?」
呟いた言葉に。
優里亜ちゃんが興奮気味の声で、
「デートのお誘いってこと!?」
と、身を乗り出した。
「はぁ!? 何、いきなり映画館!?」
ケッと、章二くんは眉間にシワを寄せる。
「いやー、良いよ! マジでデートじゃん!! 行って来なよ、美春は映画大好きじゃん!!」
「……えっ、う…………」
「何、その、『う』って……?」
優里亜ちゃんが不思議そうな表情で、私を見つめる。