「らっぱ」 恭介くんは私の手を取り、握ってくれる。 指が絡まって。 恋人繋ぎになる。 「……パラソル」 「パラソル!? そうきたかぁ。……る? る?」 楽しそうに言葉を探している恭介くんの隣で。 ずっとこうだったらいいのにな。 そう思って、恭介くんの横顔を見つめていた。 風が吹いて。 どこか優しく、甘い香りが鼻先をくすぐる。 恋の風が、私の頬を撫でていく。 ーーー完ーーー