「…ルナ、まだ起きていたのか」


ゆっくりと襖が開く音と共に
部屋に入ってきたのは

いつ見ても美形で見とれてしまう程の
半月前に入籍したばかりの私の旦那様。



「…はい。月の光で目が覚めました。
今日は満月がとても美しいですね」



私は旦那様の目を直視出来ず
月の方を眺めながらそう言うと


「ホントだな。凄く綺麗だ」


旦那様は私のすぐ隣に座ってきて
その近い距離に思わずドキッとしてしまい

私は胸の高鳴りを抑えるように
心臓に手を置いた。