「…ルナも早く横になって」

私の左手を握りながら
布団に横になって見つめてくる
響さんの色気ある表情に

本当にこのまま手を繋ぐだけで済むのかと
思ってしまったりもしたけど

私が身体をゆっくりと横にすれば
響さんは安心したように微笑んで
それ以上の事は何もせず
私と向かい合いながら話し掛けてきて…。


「このまま眠れそう?」

「…はい。でも何だか急にこんな夫婦らしい事をするのが恥ずかしくて…」

「俺達は正式な夫婦だからね。
それにルナは俺の可愛い奥さんなんだから
触れたくなるのは当たり前だよ」


"可愛い奥さん"
そんな甘い事を恥ずかしがりもせず自然と言える響さんは本当に男らしくて優しくて…

それに加えてこんなに綺麗な顔立ちをしていれば、色んな女の人に凄くモテてきただろうと思えば少し複雑だけど

どうして何の取り柄もない私と結婚をしたのか
ますます疑問に思ってしまう。


…組の力だって、
櫻木組より柏木組の方がはるかに上なのに。