仕事帰りに、恋人のナツキと食事の約束をしていた。


「あー、偶然。あんた達等まだ付き合ってんの?」


聞き覚えのある声に胸がざわついた。
駅前で待ち合わせたところで、会ったのは――、




「アキちゃん!」


「アキ!」

俺とナツキの声が、同時に駅前の通りへ響いた。