と同時に与えられたのは痛み。


甘い味に血の味が加わり、思わず身を引こうとしてしまう――が、そんなことは許されない。



「いたっ…やめ、」


「イイ顔。」



噛まれた舌がジンジンと痛み、自分でもよく分からないままうずきへと変化していく。


深い深いキスは決して甘いだけのものではない。



「っ、ちょ、今日はいいって言ったじゃないですか…」


「大丈夫、最後まではしないから」



そういう問題じゃないのに。


彼の手は私の制服のネクタイをほどいていく。