「そういえば今日、転校生来るんだってー!」


「そうなんだー?」


「しかも男!かっこいいかな~♪」


優貴がそう言ったところでチャイムが鳴った。


「おい、席つけよー」

だるそうに教室に入ってきたのは担任。


容姿は生徒と大差ない童顔。


ノリもいいと評判な先生。


「今日は転校生がいるからなー」


転校生という言葉に期待が膨らむ教室。


何か・・・女子の目がギラギラしてて・・・怖い・・・。


「入って来い、五十嵐」


皆がドアに注目する。


ゆっくりとドアが開いて


五十嵐と呼ばれた人が入ってきた。


そして多くの視線を気にも留めず教卓の前に立つ。


「・・・五十嵐梓」


皆息もせず彼をみていた。


その綺麗すぎる容姿と


何にも動じない堂々した態度に見とれて。