今日は入学式!


楽しみと緊張が半々で若干顔も強ばってしまう

ただ、私には夢がある

イツメンを作って、好きな人を作って

青春漫画のような高校生活を送ること!

"いつかその夢が叶いますように"と願っていた

だから今日は楽しみなの!

と、胸の高まりを抑えながら高校に向かっていたら…


「わっ、痛っ!」


人にぶつかっちゃって転けてしまった…

ぶつかった相手は急いでいたのか走りながら謝っていき…

浮かれすぎたな、と反省しつつ

起き上がろうと地面に手を置こうとしたら…


『大丈夫ですか?』


と、人の声が耳に入る

え、こんなとこ見られた!?恥ずかしい!

なんて思いながら顔を赤く染めて、

ひたすら慌ててしまう私

そんな私を見た彼が、そっと手を差し伸べてくれた


『痛いだろうから、手掴んでいいですよ』

「あ、ありがとうございます…」


申し訳ない気持ちもあるが、

お言葉に甘えて…と彼の手を掴んで起き上がり

彼にお礼を言おうと見上げた時…


胸が高鳴って苦しくなった

彼の手を握ったまま離せず

私はただ目を見つめていた


そして咄嗟にこう言ってしまった


「好きです…」

『…え?』


この日から私の日常は変わった__.