「そう~麻那人君って頭も良いし、海外での経験もあるし、何より顔がかっこいいし~リーダーに一番だわ」

「顔がいいって! リーダー関係ないじゃん!」

「とにかくもう、光にリーダーされるのはイヤってこと!」

 ラーが立ち上がって、光を指差して大声で言った。

「なっ!」

 ラーにいきなり言われたことに驚く光。

「おやおや」

 麻那人も少し驚いた顔だ。

「ラー、ちょっと」

 リィも困った顔をする。

「リィもルルも、そう思ってたから魔術クラブを一回やめようと思ったわけでしょ?」

「ふ、二人も? そうなの?」

「えー? いやぁ私は別に……」

 目をそらして頬をかく、リィ。
 
「二人とも言ってたわよ! 自分が色々知ってるからって、仕切りすぎなとこあったし~? 仕切り屋なのはやめたほうがいいわよね~」

「ラーちゃん、そんな……」

 ルルも困って焦り顔。

「いまさら二人とも良い子ぶらないで! こういうのは再結成の今、はっきり言うべきなのよ」

「(リーダーみたいにされるのがイヤ? 仕切りすぎ? 三人とも、そんな事ずっと思ってたの?)」

「リーダーは麻那人君がいいと思うの!」

 ラーから言われた言葉が、頭をぐるぐる回る。
 下を向く光。

「お、おい光」

 泣いてる!? とギョッとする空太。
 しかし光はそんな言われっぱなしの子ではなかった!

「ラー! さっきから自分勝手なことばっかり言わないでよ!」

 言われっぱなしじゃ、いられない!!
 光のターンだ!