休み時間になると、麻那人のまわりには話したいクラスメイトがいっぱいになった。
 いつも転校生は、人気者になる。
 
 麻那人の場合は、隣のクラスの子まで見に来ているようだ。
 彼の隣の席で、悪魔王子を見ている光。

「麻那人君! 光と一緒に暮らしてるって本当なの~?」

「うん、そうだよー」

「まさか、まさか婚約者とかじゃないよね?」

「う~ん。どうだろ?」

 アハハと笑う麻那人。
 
 婚約者!?

 光はびっくりぎょうてん!
 目玉が飛び出る!!

「ちょっと! やめて!! ごかいされるような事を言わないでよー! ただ家に住むことになっただけ!」

「そうだ! 変な事言うのはやめろよ!」

 光と一緒に、なぜか空太まで麻那人を責める。

「なんで、空太まで?」

 隣で文句を言う空太を、光が見た。