「すっごいのは、わかるよ」
 
 にっこりと悪魔王子は微笑む。
 こういう時の微笑みが、近所の高校生のお姉さんみたいな、大人っぽくて余裕がある微笑みで……。
 悔しくて、なんだか腹が立つ!

「だから、この家の中にずっといるならいいけど……君は明日も学校へ行くよね?」

「うん、もちろん」

 光は学校が、大好きだ。
 だから毎日、早起きする。
 明日も、絶対に行くし今から楽しみ!

「追いかけてくるよ……?」

「えっ……」

 麻那人がニヤッと悪魔のように笑ったのでゾクッとした。

「僕がいないと……食べられちゃうかもねぇ」

「う、嘘でしょ!?」

 せっかくお風呂で温まったのに、光はゾクゾクしっぱなしだ!

「まぁ……明日になればわかるかな?」