「ひーかる、もう私が生きていることをもう行っちゃえば?」

 雅子がそう俺に問う。俺の答えは同然NOだが、そんなことを言うわけにはいかない。そんなことを言ったら、また幽霊と話している頭やばいやつになってしまう恐れがある。今は雅子は無視だ。

「ねーえ言っちゃおうよ」

 うるさいなあ。

「ねえさあ言っちゃおうよ」

 そろそろイライラしてきた、こっちは返事ができねえんだよと言いたくなる。うざい。

「そういやお前机の中に入っているそのおしゃれな手紙は? お前まさか誰かにその手紙を渡すわけではあるまいな」
「え? 俺もしらん」

 俺は机の中を取り出し、その手紙を取る。

「なんだ? これは」

 その手紙を読む。内容はというと告白の手紙、それも実名を入れてのだ。その手紙によると放課後に校舎裏で待っているらしい。

「おい、お前どうするんだよ」
「断るよ、そりゃあ。雅子の件があるし」
「おう、それでこそ俺の親友だ」

 とは言ったが裏では雅子が「断れ」「断れ」「断れ」「断れ」と言っているのだ。そんなところでもしも受けようかなと言ったら呪い殺される可能性があるのだ。まあ雅子が本当に呪い殺すとは思わないけど。