目の前に立つ天音に
柊はますます目を見開き顔を赤くした。

自分よりも小さな身長。
その美しく色気のある顔立ちで
上目遣いのように見られれば

男だという事を忘れ
吸い寄せられそうになる。


「柊さんは
佐倉さんの知り合いだそうですね。
喧嘩はお強いんですか?」


「え…あ、はい!
中学、高校時代はずっと空手部で
全国大会まで行った実績があります」


「そうですか。凄いですね。
佐倉さんの知り合いなら
安心して華月に迎え入れられそうです」


天音はそう言って柊の手を握ると

「柊さん、君は今日から華月の一員だよ。
これからよろしくね」

誰もが惚れてしまいそうな程の

可憐な笑顔を見せた。