「俺、矢真斗」


名刺を渡してくれると共に自己紹介してくれるホスト。

これが彼との出会いだった。


「どうも...」


この人は無愛想というより、クールな人っぽい。

私とは違う。


それは当たり前だよね。

接客業なわけだし、私みたいに無愛想な人はなかなかいないであろう。


私の無愛想に、2人は気づいてないのか気付かないふりなのか…

それとも、そもそも私に興味がないだけか。

私の無愛想に触れることはなかった。


「この子、極度の人見知りで無愛想になるけどとっても可愛い子だから!いじめないでよ?」


と、フォローしてくれる天音。

いつもフォローしてくれる天音には、頭が上がらない。


「人見知りなんだねぇ。大丈夫だよ、気にしないでね」

と、優しく言ってくれる透さん。


だけど、矢真斗って人は...